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メイン、サブカメラ考

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photo by D40

今回は仕事の話を。

先日受けた撮影依頼の内容は、著名人を招いた企業経営者向けの講演会。
会場は都内ホテルのフロア。外光のない室内で、光源はオレンジ色の電球色。

単独で確実にショットを決められるメインカメラ、サブカメラのシステムを考えた。

撮影中に万一、故障やトラブルが起きたとしても言い訳はできない。
もし失敗すれば次の仕事がなくなり、自分だけならまだしも紹介者の面子も潰すということを意味する。

そして機械である以上、壊れることは製造された時点から運命づけられている。
(仮に撮影中に機械が壊れて続行不能になった場合、責任はメーカーではなくリスク分散を軽視した自分にある)
プロとして有償の依頼を受けた以上、私が必ず2〜3重のバックアップを用意する理由はそこにある。



それぞれの構成は

■講演風景を手持ち撮影するための機材
メインカメラ(手前側)
D800
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
SB910
SK-8A&SC-17
計3,330g

サブカメラ(奥側)
D7000
AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
SB700
計1,940 g

予備レンズ
AF-S NIKKOR 50mm F1.4 G
280g

予備バッテリー、電池、メディア…etc

この2台を肩に下げ、同じ構図のショットを決め、バックアップを確保。
地明かりとのギャップをなくすため、ストロボにはアンバーのフィルターをかぶせ、WBは電球色に設定。
講演の邪魔にならないよう、どちらも静音(Q)モードで撮影した。

■記念撮影(2列の集合写真)用機材
休憩時間、別室で行う記念撮影のため、
到着後に展開して準備しておいたライティング機材。

Panasonic PE-60SG(単二eneloop×6含む)
1,500g
中型アルミ三脚&自由雲台
2,500g

その他
中型ライトスタンド
白アンブレラ
接続金具類…etc

今回はざっと10kgオーバーの搬入だが、
その甲斐あって、満足のいく成果が得られた。

一人の人間が無理なく持って歩ける重量には限界があり、
会場に到着する前にへたばってしまっては本末転倒である。

だからこそ品質重視で組んでいるメインカメラに対し、
サブカメラは必要充分な性能を持ちつつも、
小型軽量であることを何より求めたい。

D7000は小型軽量のシステムが組めるAPS-C機ながら、丈夫な金属筐体に防塵防滴仕様。
バックアップ記録ができるダブルスロットであり、この点も心強い。

APS-C機とフルサイズ機の間で、互換性が確保されているnikonのシステムは、
プロのニーズを満たす道具として、とてもよく考えられていると実感する。

「おまけ」
仕事で撮影した写真を公開するわけにはいかないので、
最後にD800&AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIでテスト撮影した、
我が家の守り神を掲載する。
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200mm 1/30 F2.8
ISO400

とても切れ味が感じられ、室内でも低感度で撮影できるレンズ。
オートフォーカスも俊敏で心地よい。
D800の性能を十分に引き出してくれた。
by ume13years | 2012-05-19 20:13 | 日記
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