タイトル【一瞬を永遠に】
今回撮影したのは機械式の懐中時計。独身時代、婚約指輪を贈ったお返しにと妻が私にプレゼントしてくれた品だ。この時計に私は、二人の時を紡ぐという意味を見いだした。 5回目となった写真部の企画。 今回は僭越ながら私、梅2がお題を考えさせていただいた。 テーマは「機械(マシーン)」。 出題にあたって特にイメージがあったという訳ではないが、高校生の頃に大槻ケンヂの「機械」という歌が好きで良くカラオケで歌っていたのを思い出した。 曰く、人を救うために天使を呼ぶ機械を作るという使命に取り付かれた狂人と、たった一人彼を信じた少女。彼女だけには降臨してくる天使の翼が見えた、まあそのようなストーリの歌である。 周りの人には見えない物が見えてしまう。さながら「風車が巨人」に、「宿屋の娘が貴婦人」に見えたセルバンテスのドン・キホーテを彷彿とさせる話だ。 お題に上げた「機械」は我々の日常になくてはならない存在となっている。しかしながら我々写真を勉強する者としては、ありふれた生活雑器の中にも美やストーリーを見いだす感性と、その一瞬の輝きを写し止める技術が求められることは想像に難くない。 ニコンD200 AF NIKKOR 28mm f/2.8D (リバースリング使用) F11 1/6秒 ISO100 マルチパターン測光 WB:5600 RAW ニコンCapture NX2(ノートリミング) 撮影地:自宅 ライティング:SB400(ロスコB-6フィルター使用) 以下は、今回組んだ撮影セットについて備忘録として掲載する。物撮りに興味のある方はご覧ください。 まず、ライトスタンドに懐中時計を固定。三脚にカメラ、スピードライトをセット。接写撮影のために光量的には小型のクリップオンストロボのSB400で十分。なおワイヤレス非対応なのでカメラのホットシューと調光コードで繋ぐ。 次に時計の裏側からガラス越しに透過してくる青い光線を作るため、発光部にロスコのB-6フィルターを黒のパーマセルテープで固定する。光量はマニュアル発光で最小の(1/128)にセットする。 さらに金属の煌めきを強調するために前面からも手持ちで登山用のLEDライトを使って照らす。 わずかなブレが仕上がりに大きな影響を及ぼすため、レリーズを使用し、ミラーアップで撮影した。 なお、レンズについての工夫を記す。接写撮影の技法に興味のある方はご覧ください。 手持ちのマクロレンズAF-S DX Micro NIKKOR 85mm f/3.5G ED VRは、最大撮影倍率が1倍。つまり等倍で撮影できる。しかし、これでは今回の被写体の微小な歯車を映し止めるには不足であった。 そこで使用したのは広角レンズAF NIKKOR 28mm f/2.8D。普通に使用すると当然のことながら撮影倍率は1/5.6倍である。だが、この広角レンズはボディーに逆向きに接続することで、約2倍の最大撮影倍率を発揮するのだ(このためにはリバースリングというアクササリー使用する必要がある)。 使用レンズ(左)、リバースリング(右) ところでふと思ったが、水、ガラス、燈(ともしび)、白黒写真と続いた写真部の活動。おそらくお題というものがなければ一生撮ることがなかった写真かもしれない。そういう意味でこの部活を結成したC女史に心より感謝したい。 そして写真部の皆さんとこれからも切磋琢磨して写真技術を向上させていきたい。 新規部員は随時募集中。(我こそはと思う方、是非入部ください。詳細はC女史のブログへ。) 写真部のメンバーの作品は次のリンクより。 Cさん 桜花さん 憲伸さん CATさん なお、次回のお題はCAT女史リクエストの【後ろ姿】。
by ume13years
| 2011-08-22 01:28
| 写真部
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